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COLUMN コラム

公益財団の医療法人でM&Aにおけるのれんとは

知っておきたい言葉


企業や法人がM&Aをする際に必ず知っておくべき言葉があります。
それは、のれん代です。
株式会社のような一般企業だけでなく、公益財団医療法人にも関わりのある言葉です。
例えば、公益財団医療法人を譲渡するときなどが挙げられます。
言葉の意味は、貸借対照表における勘定科目の一つで、譲渡する側の資産と実際の買収価格の差額が譲渡価格になります。
しかし、社員の能力など目で見ることができない非金銭的な資産を評価して加算させた上で算出する場合もあり、不可視的な要素の超過収益力の勘定科目がのれん代なのです。
譲渡価格は貸借対照表を元に決められますが、貸借対照表は資産、負債、純資産の3つに分けることができます。
資産は将来的に収益を生み出す能力、負債は将来的に支出を生み出す義務、純資産は資産と負債の差額です。
これらを踏まえると将来的に公益財団医療法人に残るキャッシュを現すことができます。


注意ポイント


注意するポイントもあります。
それは、純資産額がそのまま譲渡価格になるわけではないということです。
貸借対照表だけでは将来のキャッシュはわかりません。
優秀なスタッフが収益を生み出したとしても、貸借対照表には計上されず、借金の肩代わりなど偶発的な債務も計上することはありません。
また、土地は取得原価で評価されているため、他のところとの優劣がつきにくいという特徴があります。
このように貸借対照表ではわからない要素も将来の経営に影響を与える要素となり、それを加味することで最終的な譲渡価格を算出することができるようになるのです。
純資産額よりも高額な価格が譲渡対価になり、差額がM&Aにおいてのれんと呼ばれており、純資産よりも譲渡価格が高額になる傾向にありますが、両者の差額を行ってしっかりのれん代を含みましょう。
のれん代の会計処理に不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
会計処理の担当者に依頼するのが一般的ですが、院長先生も最低限、言葉の意味を理解しておくことが大切です。
意味を理解していれば、取引の内容もスムーズに決めていくことができるはずです。